七月二六日は吉行淳之介の二十五回目の命日。勝手に寝台忌(ねだいき)
と名付けている。「寝台の舟」が代表作と個人的に思っているのと晩年は
殆ど動けず寝室の寝台でいつも寝ていた。七十才で肝臓ガンで亡くなった。
私はファン歴だけは無駄に長く十五才から吉行ファンだった。中三の時
に芦屋病院で入院した時に持っていったのも吉行本で病室のベッドで読んだ
その時の本は今も持っている。子どもの頃から病弱で何度も死にかける。
芥川賞を受賞した時も結核の手術後の経過が悪く一時重篤になり授賞式に
行けなかった。アレルギー喘息、アトピーに乾癬、肝炎などに鬱病と
病気だらけ。亡くなった時にお葬式で宮城まり子さんが「でも七十まで
生きたんですよ」とテレビの取材で話していたのを見て覚えている。
不思議な偶然だけど、中島らもが同じ命日。
私は二人とも好きな作家で、この日は毎年ビールで追悼して故人を
偲んでいる。今年も。ちゃんと成仏しはったんやろか