七月九日、朝夜明け前に一度目が覚めてしまい久しぶりに、明星を見る。夏の
まだ夜が明ける前の空はきれいだった。それで二度寝しようとしたけど寝れず
七時前に起きて、コーヒーを淹れようとしたら豆が切れている。麦茶も大きい
入れ物の方が空っぽだ。家人が家にいるので、飲んでしまうからだ。切れたら
買いに行けよ。水のボトルも夜中に飲んでカラ。これもライフに水汲みに行く
し。今まで朝早くから会社に平日は行き夜に帰ってきてたので、そんなに減る
こと無く済んでいた。これからは自分で買いに行け、食パンはある。非常用の
一杯づつ飲むコーヒーを開けて飲む。その間に麦茶を沸かした。台所が暑い。
夏でもアイスは朝は飲まない、朝の一杯はホットコーヒーを飲み新聞を読む。
昨日は、夕方に行きつけの店へ行き冷たいビールを飲んでたが、奥の座敷で
開店同時に貸きりのお客さん、店の方も沢山座っていて皆さん暑いし早く来る
らしい。マスターと普段はゆっくり出てくるママさん二人で,てんてこ舞い
いつもヒマでマスターとグチまじりで話してるが、暑いと客も増えるんだね。
そうすると二宮さんが来て、隣に座り水割を飲む。この名も仮名で八三才の
おじいさん。去年三度目の脳梗塞なり長い間入院してて死んだのかと噂されて
いたが、ひょっこりまた店に来た。以前に政府が決めた十万円給付金の用紙に
書けないから書いてくれ。と何度も頼まれて仕方なしに店に紙や通帳コピー
等必要なの持ってこさせてカウンターで全部書いて封筒にノリしてポストに
入れろと渡した。個人情報も全部知ってる。その数日後に十万入ってた。と
よろこんで言い、よかったね。手数料なんか一円も貰わなかったが、それから
恩を感じてるらしく、先日も誕生日だからとなけなしの千円出して要らない。
て返してるのに無理に置いていった。そんなの使えないから定期入にいれた
まま。今度なったら多分死ぬだろな。何年も音信不通で、余命三ヵ月なって
急に連絡してくる友だちかどうかも忘れそうなのより、私は二宮さんの方が
友だちだ。そんなものだろ。