ようやく夕暮れが少し早くなり、すると少し涼しい風も吹く。この頃
夕涼みなど思い出しもしなかったけど、そんな夕暮れの道を歩く。夏も
こうして終わりに近づいて行くんだね。その行きつけの店の帰りに何だ
か気分の余り良くないことがあり、余計夕暮れの眺めが身にしみた。
そうなってもおかしくは無いコロナなったと噂される人が常連の客に
出てしまい、店の中もその話が連日出ていたが当人が熱が下がり仕事
も今日から行ったと入って来られた。その時、一番仲良く話して隣に
呼んだりしてたHが顔を見てすぐに席を立ち、何も言わず出て行った。
コロナ疑の人が座ったカウンタの両隣には少し年配の常連の男性が
普通に座り世間話をした。皆、知っているが冗談のようにオレが
コロナなったと噂されてるが少し熱が出ただけ。と言っている。
しかしPCR検査は受けてないとか。私は始めからカウンタの端に
座っていて離れていた。店のマスターもにこやかに話している。
当人は元気そうにお酒をぐいぐい飲んで一時間ほどで帰った。後で
こんなに見事に本音の出る光景も無いよな。と、つくづく思う。H
を軽蔑したし持病があるのに隣に普通に座った人も内心びっくり
した。人間性がこんだけ出た日は無いだろな。勿論コロナで無かった
ら越した事は無いけど。店を出て、なんだか自分がイヤになる。
こんなの早く終わって欲しい