十一月十三日の金曜日。墓場から鉈を持った大男が来るぞとおどかす。
まぁそれは外国の話。日本は普通の日だす、今日は朝から実家で法事
がありめんどくさいなぁと思いながら少し早めに行くと、お坊さんが
もう来ている。坊さんて結構自分の都合でいきなり来るんだよ時間を
言わないし。母親が仏間に蝋燭を灯したり、その間にお客さんが来て
衣を着替えた坊さんが、さっさと座りお経を唱えはじめる。
月命日と違い法事なので、いつもの倍以上長いお経の間に私は焼香の
小さな炭に火をつけたり、終わったらすぐ出せるようお茶とお菓子の
用意して忙しい。ずっと家で法事をしてきたので勝手に子どもの頃
からさせられて覚えている、服も黒の洗いたてのシャツとズボンで
ジーパンなど穿いていくと親に注意されるんだねーお経の終わる前
に、お焼香をひとりづずしてナームアミダーブが聞こえると、そろ
そろ終わりなので、お茶を出す。しかし何十年も来ているお寺の坊
さんが、お参りに来てくれた叔母さんが話好きであれやこれや聞き
その中で自分の実家は芦屋で商売をしてて、中には酒屋をして立ち
飲み(角打ち)もあり手伝いをずっとしていた。とか。へぇーと
少しびっくりして聞いてたが、結婚した相手がお寺の次男で今は
病気で寝たきりで自分が坊さんの修行をして寺の跡を何とか続け
ているとか云々。それだけでは食べていけないので、生協でも
パート仕事をしてるので午前中に法事をし午後からパートに行く
のだそう。しかし酒屋で立ち呑み屋の手伝いしてはったとは・・・
女性は結婚相手で人生が転がっていくんだねぇ。終わってから
叔母さんと母親が食事に行くので一緒に来いと言われるが用事が
あると行かなかった。そんなの行く位なら、本屋へ行きたいよ