四月になって桜が満開になってうれしい。つい足を延ばして桜のある道を歩き
写真を撮ったりしている。今年は寒い日が多いが花はきれいに咲いている。
以前、勤めていた小さな病院の院長先生が女性で高齢だったが、昔の教養のある
人だった。忙しいのに本もよく読まれていてヒマになった時間に本の話もした。
四年勤めて先生が倒れて仕事を辞めた後に息子が院長になったが、ソリが合わず
家人の扶養家族になるのに年収が多くて入れないとか(ギリギリ範囲内だった)
もあり退職したのが二月末、丁度リーマンショックの頃だったな。それもあり
何とか扶養家族にはなれた。ヒマになり三月終わりに京都の円山公園の枝垂れ桜
を見に行って写真を撮ったのが気に入って大きく伸ばして写真に焼き、先生に手紙
を付けて自宅へ送ったら、思いもよらずお返事がすぐ来て手紙に西行の、できるなら
花の下にて春死なん・・・の歌が書かれていたのを読んで、ああやっぱり先生だな
と、しみじみ嬉しかったのを覚えている。あれから定職につかずと言うかつけず
今に至っている。何度も所得証明を会社に提出させられたが、いつも〇で無職。
さっぱりしたものだす。その時に写した桜の写真は普通サイズで今も手元にある
が、もう枯れているかも。先生も今はいらっしゃらないだろう。死んだら桜の木
の下に骨を埋めて欲しいと思うがどうだろうかな