なえブログ日記

大島なえの気まぐれなブログ日記

火垂るの墓

二月最後の日曜は晴れて暖かい日になる。先週は雪や雨で寒い日が多かった。

ちと所用があり、野坂昭如火垂るの墓」を家の本棚で捜したが見つからず。

おかしいなぁ確かに、どこぞの古本市で二百円で買った記憶はあるのだが、

毎月多めの本を買ってる人は、わかるだろけどこんな事はよくある。古本者

が聞かれて一番イヤなのが「買った本、全部読んでるんですか?」だと。

私だってそんな質問されたくないし正直、パラっと読んだだけの本の方が多

いし月に百冊買って、全部読めるわけありまへん。百冊も買わないが仲間に

は買ってる人も多いだろね。野坂の本はクセがあり独特の文体だしどちらか

と言えば読みにくいが、この本は例外で戦争中に餓死した幼い妹のほぼ自伝

的な小説。映画にもなり作者の代表作になっている。私は以前読んで泣かさ

れた。それに野坂は神戸の石屋川あたりに義理の両親と住んでいたり、神戸

が舞台だし本人も神戸に何度も来て馴染みの古い食堂へきてたり馴染みが

深い。まぁよく知られてるだろけど初めての本「エロ事師たち」を最近に

吉行淳之介が絶賛している文を全集で読んで、読みたくなり本屋で買って

読みひっくり返りそうになったな。その名の通りなエロな話がわんさかと

でも笑ったしこれの方が野坂らしいと思った。奥様は元宝塚の人で関西と

縁があり、脳梗塞で倒れたあとも長い年介護をされた。年を取ってからも

テレビによく出てたしどこかで会いたかったが機会が無かったのが残念。

野坂昭如は養子で神戸の両親は実の親じゃなかった。妹はあとから生まれ

た。空襲で焼かれて西宮の満地谷の洞窟で電灯が無いので、蛍を集めて

明かりにして寝た。香櫨園の浜で虫に食われて荒れた妹の体に海水をかけ

た海辺は、なつかしい。ここで子どもの頃よくカニをとって遊んだ浜だ。

今は何もかも埋立てしまい芦屋も浜は消えてしまった。水たまり。